令和8年度より施行予定の「運航
管理体制の強化」についてですが、
次の事項が実施される予定です。

1,運航基準に定める運航中止
  条件に該当するときは、
  運航管理者は運航の中止を
  指示しなければならない。

2,従業者は、運航管理者の
  運航中止指示に従わなけ
  ればならない。

3,船長は運航管理者からの
  運航中止指示が無くても
  航海の安全を確保するため
  必要と判断したときは運航
  を中止し、運航管理者に連絡する。

これら、3つを明確に規定し、
運航中止の指示系統、それらの
指示に従わなければならない
ことが、示されました。


「安統管」と「運管」の原則兼務禁止

また、令和8年度より、

1,「運管」は有資格者でなけ
  ればならない。(資格者証を
  受けた者)

2,「運管補助者(資格不要)」は
  運管の指揮監督の下で業務を
  行う。

3,船舶の運航中は、陸上の
  「運管」と「船長」との
  間で必要な連絡・協議等
  を行える体制を確保する。

4,「運管」と「船長(船上従業
  者を含む)」の原則兼務禁止
※但し、小規模事業者は特例が
 認められる予定。

5,「運管補助者」に職務を行わ
  せるときは、「運管」と
  常時連絡が取れる体制
  なければならない。

まとめ


このように今までは、運航中止の判断を船長に委ねていたものが
原則、運航管理者が運航中止を判断し、指示をしなければ
ならいないとなったこと、
また、その指示には、従わなければならないことが
明確になりました。


ともあれ、知床遊覧船事故を受けて(船長の運航中止判断より、
会社・社長の意見、判断が重視される)、運航管理者の
責務が強化されました。


また、「運管」には、資格者証を受けた者しかなれず、
試験により、一定の能力担保が必要とされました。


そして、「運管」と「船長」は原則
兼務禁止となり、「運管」は
事務所での常駐が基本とされ、
外出等で「運管補助者」に職務を
行わせるときは、常時連絡が取れる
体制を確保しなければならない
ことが明確にされました。

小規模事業者とは?


ところで、原則兼務禁止の例外、小規模事業者とは?

・同時に運航している船舶が常時一隻及び当該船舶が
 小型船舶で、旅客定員が13人未満の届出時事業者

とされています。


次回は、「事業者による安全情報の提供」について、
書きたいと思います。

↓国土交通省HP
政策情報 組織別 – 国土交通省 (mlit.go.jp)

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金 子 行 政 書 士 事 務 所

行 政 書 士  金 子 秀 之

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